Automation Anywhere のトリガー実行
Automation Anywhere の特徴として、何らかのイベントをきっかけにしてロボットの実行を開始する「トリガー」機能が充実しています。A2019では、どのようにトリガーを使えるのかを見ていきましょう。
目次
トリガーを設定できる場所
トリガーを仕掛ける場所は2種類あります。
開始前
フローの「開始」の前にトリガーのスペースがあります。アクションパレットの下に「トリガー」パネルがあるのでクリックすると、このスペースに追加できるトリガーが表示されます。
通常のRPAソフトウェアでは、トリガーは自分でループを組んで条件が整うまでループを回し続けなければなりませんが、Automation Anywhere ではその必要がありません。上手に使うと、ボットの同時実行数を減らし、ライセンスを節約することができます。
こちらの記事で具体的な実装方法がわかります。
トリガーループ
フローが開始されたから途中でトリガーをかけて待機をしたい場合には「トリガーループ」を使います。これを使うと、フローの途中で待機モードになり、トリガー条件を満たすと次に進めることができます。ハンドル (条件)はデフォルトはひとつだけですが、「ハンドル」を追加することで並列に複数個追加することが可能です。
ただし、こちらはボットが実行されている途中でのトリガーになるので、通常のループと同様にボットの同時実行数を減らし、ライセンスを節約するということにはなりません。
トリガーの種類
利用できるトリガーは以下の通りです。(A2019.15)
- Eメール: OutlookもしくはIMAP/POP3/Exchangeサーバーに何らかのメール、もしくは条件に合ったメールが受信された際にトリガーが発動します。
- ファイル: 指定したファイルが作成/削除/名前変更/修正されたときにトリガーが発動します。
- フォルダー: 指定したフォルダーが作成/削除/名前変更されたとき、もしくはフォルダー内にファイルが作成/修正/名前変更されたときにトリガーが発動します
- ホットキー: 特定のホットキーが押されたときにトリガーが発動します。
- オブジェクト: 特定のウィンドウの特定のUI要素のイベント (特定のウィンドウのボタンが押されたなど) でトリガーが発動します。
- フォーム (トリガーループのみ): 特定のフォーム要素イベントでトリガーが発動します。
トリガーを使うと、フローチャートを単純に実行するだけの処理だけではなく、待機処理を加えることができるので、より処理が豊かになります。
トリガーを仕掛けたボットの実行方法
トリガーで実行⇒リッスン (Bot Creatorのみ)
トリガーを設置したボットは、「実行」ボタンに「トリガーで実行」メニューが追加されます。これはBot Creatorライセンスを持ったユーザーがボットを編集しているときに表示されるメニューです。
トリガーで実行すると、「トリガーをリッスンしています...」という状態になり、ボットが起動する前の状態で待ちになります。トリガー条件が満たされるとボットの実行が開始されます。これはデスクトップ型RPAでデスクトップでイベントをループで待機するのに似ています。
この状態のまま、他のウィンドウから別のボットを実行することもできます。
管理者がイベントトリガーに指定 (Bot Runnerが実行)
もう一つの方法は、イベント トリガーを管理する権限のある Enterprise Control Room 管理者ユーザーが「イベントトリガーで実行」する場合です。これはA2019で強化された方法で、公開リポジトリの「Botを実行」メニューか、「アクティビティ」-「イベントトリガー」から、トリガーが仕掛けられたボットを選択してイベントトリガーのリストに追加する方法です。
トリガーの仕掛けられたボットと、ボットを実行するBot Runnerユーザーを紐づけたらイベントトリガーの一覧に追加できます。
指定されたBot RunnerユーザーがControl Roomにログインしてトリガーアクションが実行されると、ボットが起動されることになります。
より高度な内容については、こちらの記事も参照してください。