A2019.15リリース情報
Automation Anywhere A2019は2019年10月にリリースされてからほぼ毎月、新しいビルドがリリースされ続けています。最初のリリース (A2019.6) では前のバージョン (v11.3)と比べて必ずしもすべての機能が実装されているわけではなかったため、足りない機能を補ったり、v11.3⇒A2019の移行ボットを実装したり、新機能 (フォーム、ディスカバリボットなど)を実装したり、ということがありました。
今回のA2019.15で一通りの機能が実装され、かつDiscovery BotやAutomation Anywhere Robotic Interface (AARI) の一般提供開始、IQ Botの機能拡張、移行/共存機能の強化等が実装されているようです。これらについて見ていきます。
目次
- A2019.15のリリースノート情報
- Discovery Botの一般提供開始
- Automation Anywhere Robotic Interfaceの一般提供開始
- 10.x/11.xからA2019への移行機能強化
- A2019から11.xのボットを実行
- Interactive Formの拡張
- Oracle EBSテーブル操作のサポート
- IQ Botの拡張
- 過去のリリース情報を追うには
A2019.15のリリースノート情報
リリースノートは以下の場所にあります。が、 英語です... 最新の情報はどうやら英語になってしまうようです。
この中から主なものを抜き出してみます。
Discovery Botの一般提供開始
8/19に「統合プロセス ディスカバリー ソリューションを提供開始」 というプレスリリースがAutomation Anywhere社から出ていました。今回のリリースと今年後半のリリースで、ユーザー操作のキャプチャ、可視化、レビューのプロセスと最終的には、ボットの自動生成までできるようになるようです。
この機能はCommunity Editionでは利用できないのですが、今回のリリースでは、キャプチャした画面操作から生成したスクショの遷移を仕様書としてWordドキュメントに落としたり (前にあったProcess InVisionと同様の機能)、簡単な操作ならボットへ変換もできるようです。
Automation Anywhere Robotic Interfaceの一般提供開始
Interactive Formsと似て非なる新機能で、Interactive FormsはAttended Botライセンスを使ってAttended Botとして動作するのに対し、Automation Anywhere Robotic Interface (AARI)は、Control Roomの中のウェブインターフェイス「ユーザーポータル」からボットに対してケースを発行して、それが別のマシンで動作するUnattended Botをキックして動作させ、また返事を受け取る、といった動作が可能になります。ライセンスもUnattended Bot Runnerの代わりに、AARI用のライセンスが導入されるようです。
10.x/11.xからA2019への移行機能強化
一部の早期導入プログラム加入のユーザーにしか公開されていないようですが、移行機能が強化されているようです。v11にあってA2019になかったコマンドやオプションはA2019.15までで主要なものはほぼカバーできているように見えます。
A2019から11.xのボットを実行
これは嬉しい機能ですが、v11.3.2以降のControl Roomを指定してv11のボットを実行できるようになりました。専用のアクションがベータ版ですが追加されています。これはCommunity Editionでも利用できます。
Interactive Formの拡張
Interactive FormsパッケージでChange labelアクションのサブアクションとして使えるアクションが増えました。フォーム要素でダイナミックエリアを使えるようになったことで、表現力があがりました。
Oracle EBSテーブル操作のサポート
Community Editionでも利用できます。ユニバーサルレコーダーを使って、Total Row/Total Columnの取得、IndexからCellテキスト取得、テキストからCell index取得などの機能をOracle EBSで使えます。
IQ Botの拡張
Community Edition等でもOCRエンジンがABBYY以外から選べるようになるなど、大小の変更がいくつかなされているようです。IQ Botのアクションは以下のように増えています。
IQ Botローカルデバイスパッケージ
IQ Botの新しいクラスタを構築しなくても、複数のBot Runnerデバイスを利用してIQBotの処理ができるようになりました。現在のところクラウド版リリースにはデフォルトで入っていて、オンプレミス版はリクエストベースのようです。Community Editionでは利用できます。
IQ Bot プリプロセッサパッケージ
これも標準インストーラには入っていなく追加でインストールの必要があるようです。Community Editionでは利用できます。 画像のPDF化、ページ内のバーコード取得、文書に関する情報 (ファイル拡張子、ページ数など)取得、などの機能が利用できます。
また、こちらの記事でもA2019.15の情報が日本語で入手できます。
こちらはCommunity Editionで拡張されたIQ Botに特化した情報です。
過去のリリース情報を追うには
また、以下の記事で過去のリリースノートの概要が見られるようです。
こちらの記事でも、過去のオフィシャルリリースノートが一覧になっています。