オートメーション道場

RPAツール「Automation 360」(旧Automation Anywhere A2019) の使い方についてまとめていきます。

RPAってそもそも何だ?

RPAってそもそも何だ?

RPA (アール・ピー・エーと読む)ロボティック・プロセス・オートメーションなるものが2016年頃から日本人の働き方を改革するしくみとして流行りだしていて、国内企業の38%が2019年までにRPAを導入、大手企業に限れば51%と半分以上が導入しているといいます。

このRPAという単語、サイトによっては結構難しい言葉で解説してあったり、定義が定まっていなかったりしていて、人によって話している範囲が結構違うことがあり、やっかいです。そこでこのRPAという単語をなるべく簡単に説明したいと思います。

 

目次

  

なぜ日本にRPAが必要か?

答えは明白、なぜなら日本は世界で一番少子高齢化が進んでいて労働人口が急激に減り始めているからです。これはもうだいぶ昔からわかっていたことなのですが、少子化対策も有効な対策が打ち出せず、外国から移民を受け入れるわけでもなく、女性活用といっても限界があるため、日本の労働人口がこの先減少し続けることは残念ながら「既定路線」となってしまっています。

人口が減るとどういうことが起こるか?というと、日本の国内総生産 (GDP) が維持できなくなり、成長を続けるアジア諸外国などと比べて、GDPが大きかったからこそ持てていた国家としての "インフラ" が持てなくなり、相対的にどんどん貧しい国家になっていってしまうのです。結局のところ、やはり人口、特に労働人口の大きさが富を稼ぎ出すには重要な要素を占めるのです。

高齢化の現状と将来像|令和元年版高齢社会白書 - 内閣府

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減った労働人口を「デジタル労働人口」がカバーする!

それでは日本はこのまま貧しい国になっていくのかというと、まだ手はあります。それは、「ロボット」が減った人間分の労働をカバーすればいいのです。ロボットというと、自動車を作るロボットや、農業をするロボットのような、物理的に体を持つものを想像しますが、21世紀である2020年は、自動車など第二次産業GDPに占める割合は25%未満、第三次産業の割合が7割を超えています。つまり、日本のGDPを維持するには第三次産業部分の労働力をうまく支えるのがポイントになります。その中でパソコンなどコンピュータの操作による労働を肩代わりするのが「デジタル従業員」、つまりパソコンの中で働いてくれるロボットです。これがRPAと呼ばれているしくみです。

この「デジタル従業員」ですが、人間の派遣社員がデジタルになったものと捉えてみてください。パソコンを使って行われる単純作業、たとえばExcelへのデータ入力、紙伝票のシステムへの入力、一斉メール送信、決まったデータの収集、などです。パソコンに向かって人間が作業をする代わりに、RPAがパソコンの中から、画面上のマウスやキーボードなどを動かして、同じように作業を代行してくれます。

RPA

 

RPAはどのように導入していけばよいのか!?

ところで、RPAと呼ばれるソフトウェアは日本で出回っているだけで30~40種類は存在します。これでは正直何がいいのかよくわかりません。また、RPAは導入の仕方によって効果が出ないという声も聞くのでどう始めればいいのかわからない、という声も聞きます。

autodojo.hatenablog.com

まずRPA導入の仕方からいきましょう。先ほども指摘したように、RPAは「人間の派遣社員がデジタルになったもの」ですので、派遣社員はどうやって雇うパターンがあるのかを考えてみれば似たように考えることができます。

派遣社員の雇い方には、大きく言って2通りあるでしょう。1つ目は現場/部門ごとに雇うかどうか意思決定する方法です。プロジェクトが忙しくなったり、季節的な労働について、現場のニーズを元に現場の管理者で判断して採用する方法です。この方法は現場のニーズベースで意思決定をしていくパターンです。派遣社員という雇用形態を最初に受け入れるにはこちらの方がやりやすいかもしれません。

一方、もうひとつは組織全体の観点から業務整理をして、業務の派遣社員やアウトソースへの戦略的な置き換えをするパターンです。現場ベースの意思決定では全体のコストコトロールが難しくなりコストがかさんだり、複数部門で業務が重複して非効率になったりといったことが起こります。組織全体で最適化を行うことで、全体的な最適化と低コスト化を実現できる (うまくいけば達成されるはず)のです。

RPAの導入にもまさにこの2パターンがあります。現場ベースで導入していくパターンとトップダウンで組織全体で導入するパターンです。どちらが良いとか悪いとかを言うのは難しく、対象組織の性格や成熟度にも依存します。前者ではデスクトップ型RPAといわれるタイプのものが使われることが多く、後者ではサーバ型RPAというものが使われることが多いです。

デスクトップ型RPAとサーバ型RPAの比較

 

デスクトップ型RPAとサーバ型RPAのメリット/デメリットと、いいとこどりをするには!?

RPAの種類を分類するときに、よく使われるのがデスクトップ型RPAサーバ型RPAという分類なんです。デスクトップ型RPAは、個人のパソコンに入れて、身の回りの自動化を行うためのツールです。クライアント/デスクトップツールをインストールすることですぐに使えるようになります。派遣社員で言えば、1,000人の会社に数人の派遣社員を1部門で受け入れるようなものです。現場ですぐに使えますし、現場に管理能力さえあれば (=RPAについて、もしくはプログラミングの知識)、使いこなすことができます。

 

 

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一方、より広い範囲の部門や業務に適用しようとした場合、一部門ではなく組織的な取り組みが必要になってきます。派遣社員を受け入れるための規則やROIを考慮した採用ポリシー、人事や総務、管理部門も積極的にかかわってくるでしょう。1,000人の会社に100人くらいの派遣社員を採用すれば、全体としてのインパクトも出てきますが、きちんとした運用・管理が求められます。RPAも同じで、管理機能を持って組織的に対応できるのがサーバ型RPAです。RPAでは通常 CoE (Center Of Excellence) という仮想組織を作って、組織内でのRPA展開をリードします。ただし、組織的な対応をする場合、部門間調整が面倒くさいとか、サーバを構築する必要があり導入されるまでのリードタイムが長くなるなど、早く労働力がほしい部門からすると短所も見えてくるでしょう。

デスクトップ型RPAは手軽に始められるが、現場に高いスキルが求められ効果が限定的、サーバ型RPAは準備が必要だが、一度入ってしまうと大きな効果が得られ、支援してくれる社内組織もあるので現場に高いスキルがなくてもいいということになります。しかし、両方のメリットを兼ね備えたRPAの導入をしたいですよね。

 

いまからRPAを導入するなら最先端かつデスクトップ/サーバ型RPAのメリットを兼ね備えたAutomation Anywhere A2019がお勧め!

そんな、デスクトップ型RPAとサーバ型RPAの良いところ取りができるしくみがあります。それはRPA-as-a-Service、つまり『パブリッククラウドで展開されるサーバ型RPA』です。サーバ型RPAは、サーバを購入してセットアップするところが大きな障壁となりますが、パブリッククラウドなので、申し込んですぐに、インストール不要で使い始めることができるのです!そして現場で使っている間に、組織的な調整や計画を行いながら将来的に広げていく際にも、やはりパブリッククラウドなので規模を大きくしていくことが容易です。そして管理機能も備わっています。いまこのカテゴリのRPAが台頭してきています。

Automation Anywhere

RPA-as-a-ServiceのRPA製品もいくつか出始めている中でお勧めなのは『Automation Anywhere A2019』です。RPA-as-a-Serviceのカテゴリでは新興企業の製品が多く、機能が貧弱になりがちなのですが、Automation Anywhereはサーバ型RPAの老舗 (15年以上前に創業している) でグローバルで最も使われているといわれています。Automation Anywhereというと、高機能だがサーバ型で、ロボットの構築もリスト形式で難しそう、日本市場への参入が遅かったので日本語に対応してなさそうというイメージがあったのですが、この1年でだいぶ進化したようです。A2019は最新の製品はRPA-as-a-Serviceでありながら高機能を踏襲しつつ、フロー型によるブラウザでのロボット構築、日本語完全対応となっています。さわってみて衝撃を受けました。

いまからRPAを検討するならAutomation Anywhere A2019を検討に入れてみるのがお勧めです。

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