オートメーション道場

RPAツール「Automation 360」(旧Automation Anywhere A2019) の使い方についてまとめていきます。

AARIの詳細解説

AARIの詳細

仕事のデジタルアシスタントとして活用できるAutomation Anywhere Rootic Interface (AARI、アーリ) ですが、何となくの概念はわかるものの、具体的なイメージがイマイチしづらい、という話もありました。この記事では、オートメーション・エニウェアのYouTubeやコミュニティでの発表で紹介されていたAARIの追加情報をピックアップします。

目次

 

前回までの記事

autodojo.hatenablog.com

 

AARIのシナリオ紹介ビデオ~銀行ローンの組み換え窓口

AARIをフロントオフィスで活用しているデモビデオです。英語音声に日本語ユーザーインターフェイスと日本語字幕がついているので、無音で見るとよいです。

 

www.youtube.com

 

例として、銀行のコンタクトセンターでローンの組みなおし依頼を顧客から受けたときに、エージェントがAARIを起動、複数のシステムから顧客情報を取りだし信用調査を行います。AARIが支払いの遅延を発見して引受担当者にエスカレーション、人間である引受担当者が条件を変更して承認、という、人とシステムが入る一連のフローを自動化によって短縮できる、というものです。

 

AARI活用シナリオ紹介スライド

AARIを使うと改善される業務シナリオや具体例についての紹介があります。 

www.slideshare.net

いくつか重要なスライドをピックアップします。

 

従来のRPAが得意/苦手とする分野

RPAが従来苦手な部分で、人を有機的にプロセスに組み込むことで加速する業務であればAARIを入れるチャンス!

AARIを入れると良い業務シナリオ

AARIを入れると良い業務シナリオ

つまり、RPA+有人実行で「ヒューマンワーカー」と「デジタルワーカー」が対話をすることで統合できるシナリオがAARIが適しているシナリオです。

ヒューマンワーカーとデジタルワーカーが対話

ヒューマンワーカーとデジタルワーカーが対話


メリットとして挙げられているのは、スキルを要する各バックエンドシステムとの対話を簡略化できる (下記の例だとSalesforceOracle、experionといった三者三様のUIをAARIに統合することで、スキルがない人でもシステムを使えるようになる)のと、デスクトップのダイアログボックスやWebポータルの画面を介すことにより、裏でロボットが動いている間のウェイティングを、これらの画面を通して行うことができることです。

AARIによる人とのUIの統合

AARIによる人とのUIの統合

利用例として、紙帳票のOCR業務で、自動判別できないものの人による目検チェック (※現在のOCRの技術では精度100%にすることができないため)をAARIの画面で行うことで、人による素早いチェックが可能となります。

請求書の項目の目検チェック by AARI

請求書の項目の目検チェック by AARI

AARIライセンスの仕組み

また、AARIライセンスですが、従来の有人型 (Attended) Bot Runnderまたは無人型 (Unattended) Bot Runnerのライセンスと組み合わせて、必要に応じてAARIライセンスを購入することになるようです。AARIの種類により必要なライセンスが異なるとのこと。

  • AARI for Desktop: AARIライセンスは不要。Attended Bot Runnerライセンスで動き、Attended Bot RunnerライセンスがUIを使う人数分必要。個人で完結するタスクが中心、利用できるエレメントが最も多い。
  • AARI for Web/Apps/Mobile: AARIライセンスがUIを使う人数分必要。Unattended Bot Runnerライセンスを使うBotが裏で動く。Unattended Bot Runnerは1つから稼働可能 (トランザクションの量により増やす必要あり)。様々な役割・組織の人がからむ業務フローの場合に使う。

 

 

AARIの作り方 (技術的) 

AARIの開発画面などは、以下のスライドで見ることができますので、見てみてください。開発方法についての具体的なイメージが沸くのではないかと思います。

ボットビルダー (通常のRPAシナリオ開発画面)、フォームビルダ― (ユーザーインターフェイスとなるフォーム等の開発画面)、プロセスビルダー (AARIのプロセスを設計する画面)という3つのツールを使って開発をしていくようです。 

www.slideshare.net

 

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