オートメーション道場

RPAツール「Automation 360」(旧Automation Anywhere A2019) の使い方についてまとめていきます。

A2019.16リリース情報 (Community Edition)

A2019.16リリース情報

Automation Anywhere A2019は2019年10月にリリースされてからほぼ毎月、新しいビルドがリリースされ続けています。2020年8月のリリース (A2019.15) で、前のバージョン (v11.3)とほぼ同等の機能が実装され、Discovery BotやAutomation Anywhere Robotic Interface (AARI) などの新機能も入りました。

今回のA2019.16では追加の改善がなされています。これらについて見ていきます。

前回のA2019.15のリリース情報

A2019.16.1 (Enterprise Edition)のリリース情報

 

目次

 

A2019.16のリリースノート情報

リリースノートは以下の場所にあります。が、 英語です... 最新の情報はどうやら英語になってしまうようです。

docs.automationanywhere.com

 

この中から主なものを抜き出してみます。

 

まず始めに...記載事項以外の見た目の変更

A2019.16にアップグレードしたCommunity Editionに接続すると、デバイスのアイコンが感嘆符になります。一度Bot Agentをアンインストールしてデバイスの登録を削除する必要があるようです。

 

右上のヘルプアイコン、ユーザアイコンのデザイン変更

右上のグローバルナビゲーションのうち、ヘルプのアイコン (?) とユーザーのアイコン (前に人型ではないアイコンがつくようになった)が新しくなりました。これは目立ちます。

ヘルプアイコン、ユーザアイコンのデザイン変更

 

Bot Agentインストール時に複数ユーザ対応

Bot Agent再インストール時に、デバイス上で複数ユーザを使いたい場合のオプションが追加されました。

Bot Agentインストール時のオプション

 

リストビューでのユーザ表示デザインの変更

Botの一覧など、ユーザが現れるところには先頭にアイコンが追加されました。

リストビューでのユーザアイコンのデザイン変更

Botデザイン時のフロービューでのアイコンへの行番号の追加

いままで行番号はリストビューにしか振られていなかったので、フロービューでアクションのアイコンが何番目なのか分かりづらかったのが、解消されました。

フロービューへの行番号の追加

 

 

Excelの高度な操作」パッケージ等でセルの読み取りにて値読み取りに対応

 いままではExcelのセルの内部の値を得るには「Excelの基本操作」パッケージで、表示されているテキストを得るには「Excelの高度な操作」パッケージを使う、という使い分けになっていましたが、ようやく「Excelの高度な操作」パッケージで内部の値を得るオプションも追加されました。これで、やっと上位互換の動作をするようになりました。

Excelの高度な操作でのセルの読み取りに値読み取りが登場

ちなみに、「50% will be read as 50」となっていますが、50%は0.5になるのでこの表記は間違えです。実際にやると0.5になります。

このオプションは以下のアクションでも利用可能です。

 

Excelの高度な操作パッケージ

  • 1つのセルを取得 (Get single cell)
  • 複数のセルを取得 (Get multiple cells)
  • 行を読み取る (Read row)
  • 列を読み取る (Read column)
  • ワークシートをデータテーブルとして取得 (Get worksheet as datatable)

ループパッケージ

  • ループ (Loop)

 

 

日本語変数名に対応 

プログラマーからすると変数名に日本語を使うのは違和感があるのですが、初心者の場合は日本語を使いたいこともあるでしょう。Visual Basic for Applicationでも日本語変数名をサポートしていますし、Automation Anywhere v11.xでもサポートされていたので、それに慣れている場合、移行したい場合は便利です。

日本語変数名に対応

 

Serviceパッケージ

ローカルデバイスで実行されているサービスを操作するパッケージが登場しました。これもv11.xではありましたが、A2019ではなかったものです。Windows/アプリケーションサービスの状態を取得したり、開始、停止、一時停止、再開することができます。If/ループアクションにも条件が追加されました。

Serviceパッケージ

If/ループパッケージでの「Service」関係の条件

Microsoft Silverlight 5対応

ユニバーサルレコーダーでMicrosoft Silverlight 5で作成されているアプリからカレンダー、ボタン、チェックボックス、コンボボックス、日付ピッカー、ラベル、リンク、リストビュー、ラジオボタン、スライダー、タブ、テーブル、テキストボックス、およびツリービューなどの標準コントロールキャプチャすることができるようになりました。

 

「DLL」パッケージで引数に指定できるデータ型が拡張

「関数を実行」アクションが新しくなりました。いままでのタイプは「Run functionality (legacy)」に名前が変えられ保持されています。新しいものは、いままでディクショナリ型変数に渡していた引数がより柔軟になり、C#のいろいろな型が指定できるようになりました。これにより使えるDLLの種類が広がることになりそうです。

DLL関数を実行アクションの拡張

 

過去のリリース情報を追うには

また、以下の記事で過去のリリースノートの概要が見られるようです。

qiita.com

 

こちらの記事でも、過去のオフィシャルリリースノートが一覧になっています。

qiita.com

 

オートメーション道場